- 売上より粗利率・キャッシュを先に見よ
- 毎朝3つの数字だけ確認する習慣
- 来月末の入出金予測を手書きで作る
売上が増えているのに、なぜ会社が苦しくなるのか
「今期は過去最高売上だった。なのに、資金繰りが厳しい」
こういう経営者の話を、珍しくない頻度で聞く。
売上という数字は見えている。
でも手元に残るお金という数字が見えていない。
これが「数字に振り回される経営者」の典型例だ。
2026年、数字の罠はより深くなっている
2025年から続く円安と資材費の高騰。
中小企業庁の調査によると、原価率が5ポイント以上上昇した中小企業は全体の約43%に上る(2025年度調査)。
売上は増えているのに、利益が薄くなっている。
それでも「数字が伸びている」と安心してしまう経営者が後を絶たない。
「トップラインは経営者を安心させ、ボトムラインが経営者を救う」
── 経営コンサルタント・船井総研創業者 船井幸雄氏の言葉に近い考え方
数字を「見る」のではなく「読む」には、見る先を変える必要がある。
数字に振り回される経営者の3つの共通パターン
① 売上だけを追いかける
売上1億円・営業利益100万円の会社と、
売上5000万円・営業利益500万円の会社。
どちらが健全か、即答できるだろうか。
利益率でいえば後者が10倍優秀だ。
売上という数字は「努力の証」に見えるが、
経営の体力を示す数字ではない。
② 前年比で判断する
「前年比110%だから好調」という判断は、
市場全体が120%成長していれば実はシェアを落としていることを意味する。
数字は必ず「何と比べるか」がセットでなければ意味をなさない。
③ 月次でしか見ない
月次報告で「今月は黒字」と安心する経営者は多い。
しかし13週間キャッシュフロー予測(約3ヶ月先の資金繰り見通し)を持っていない会社は、突然の資金不足に無防備だ。
黒字倒産という言葉がある通り、
利益と現金は別物だ。
「数字を読む経営者」は何を見ているか
見るのは「3つのライン」だけ
複雑な財務分析は税理士に任せればいい。
経営者が毎朝確認すべき数字はシンプルだ。
- ① 今日の銀行残高(現金の現在地)
- ② 今月末の入金予定と出金予定の差額(短期の資金余力)
- ③ 粗利率の前月比(稼ぐ力が維持されているか)
この3つを毎朝5分で確認するだけで、
「売上が伸びているのに詰まる」という最悪のシナリオはかなり防げる。
実際に「数字が読めた」ことで救われた事例
製造業・従業員28名のA社(愛媛県・売上3.2億円)の話。
2024年秋、受注は順調だったが、
社長が毎週月曜に確認していた「粗利率の週次推移」が静かに下がり続けていることに気づいた。
調べると、下請け工程の外注費が密かに上昇していた。
月次の損益では見えにくいレベルの変化だったが、
週次で粗利率を追っていたため2ヶ月早く手が打てた。
そのアクションは「主要2社との価格改定交渉」と「内製化の部分的な実施」。
結果、年間約600万円のコスト圧縮に成功した。
経営者が見ていた数字は難しいものではなかった。
「粗利率」というシンプルな一つの数字だけだ。
今日からできる「1つのアクション」
難しいことはしなくていい。
今日の夜、またはこの週末に「来月末時点の入出金予測」を手書きで一枚紙に書いてみること。
入金予定(受注済みの売上回収)と
出金予定(給与・家賃・仕入れ・税金)を並べてみる。
これを毎月1回やるだけで、
「気づいたら資金が足りない」という状況はほぼ起きなくなる。
Excelでも、メモ帳でも、裏紙でもいい。
まずやることに意味がある。
経営者が孤独になるのは「数字の話を誰ともできない」から
財務の話は社員にできない。
家族に話しても伝わらない。
経営者の孤独は、多くの場合「数字の孤独」でもある。
本当に怖いのは数字そのものではなく、
数字を前にして「これで正しいのか」と一人で不安を抱えることだ。
だからこそ、経営の数字を「読める外部の目」を持つことが有効だ。
税理士とは別に、経営の文脈で数字を一緒に見てくれるパートナーがいると、判断のスピードと精度が変わる。
ブランディングや発信も「数字」から逆算する時代
2026年現在、採用難・価格転嫁・顧客離れの三重苦に直面する中小企業にとって、
「どこにお金を使うか」の判断は経営の生死に直結する。
採用費に100万円かけて1名採用できたのか、
広告費に50万円かけてリード(問い合わせ)が何件来たのか。
こうした「投資対効果の数字」を持たずに、
感覚で予算を決めている会社は今も多い。
映像・Web・採用・広告を一気通貫で支援する会社に相談すると、
「何に投資すれば数字が動くか」という視点から設計してもらえるのが大きなメリットだ。
施策単品ではなく、経営の文脈で考えてくれるかどうかが選び方のポイントになる。
実はSOAも同じ思想で、クリエイティブ支援を行っています。
興味があればSOAのサービスをご覧いただければ幸いです。